行間の記録

ひとり読みに挑戦中の年長さん「ひばり」と、活字中毒の母「くるみ」の読書の記録。

効率的に読んで記憶に残す読書法 - 頭がいい人の読書術/尾藤克之

「効率的に本を読み、アウトプットして記憶に定着させる」方法について、著者が行っている具体的な手法を記述した本です。

頭がいい人の読書術

頭がいい人の読書術

 

概要

  1. 「本の10割を理解しよう」と丹念に読むのではなく、6〜7割の内容をつかむようにサッと読もう。
  2. 読んだらどんどんアウトプットしよう。アウトプットすると記憶に定着しやすい。アウトプットしなければ、本を読む意味がない。

主に上記の2点について、実際に著者が日々行なっている具体的な方法を交えて書いています。

  • ページの上部3分の1を読めばある程度の内容を理解できる。(3分の1リーディング)
  • パレートの法則*1を応用すると、本も大切な部分は全体の2割程度。その部分を読めば、内容の8割が理解できるはず。全体をまんべんなく読む必要はない。
  • 100%理解しようとせず、10分で60%理解できるように読む。
  • 知っている箇所、つまらない箇所は読む必要はない。
  • 読んだことを忘れないようにするにはアウトプットすること。
  • メモは本に直接書く。

などなど。

 

感想

「頭がいい人」というタイトルに、「高IQの人は、識字についても凡人と違うメカニズムを持っているのだろうか?」などど、脳科学的な内容かと思って読み始めてみたのですが、実際のところは「効率的に本を読む方法」について書かれていました。

「3分の1リーディング」や「重要ではない8割の部分は捨てても良い」など、正直なところ「それは著者に対して敬意が無さすぎでは」と思うような箇所もあり、「物語などの情感を味わう読書が好き」な人にとっては承服しかねることもたくさん書いてありますが、ビジネス書などの実用書にあてはめてみると納得できる内容でした。(著者自身も全ての種類の本に適した読み方ではないと述べています。)

 

特に参考になったと感じた部分は2点。

「大切な部分は全体の2割程度」というのを意識して、ブログを書く際、もっとも目に留めてもらいたい部分を2割以内にまとめるように意識するようになりました。(ブログ記事中の太字にする部分を2割以内にしています。)

また、読んだ本についてどんどんブログに書いていこうと思いました。「アウトプットしなければ本を読む意味がない」とまでは思いませんが、拙い文章でも書いておけば、何かの芽が出る可能性が0ではなくなります。

 

勘違いから読み始めましたが、良い気づきが得られました。

 

頭がいい人の読書術

頭がいい人の読書術

 

*1:イタリアの経済学者 Vilfredo Pareto が発見した経済学に関する法則。顧客全体の2割が売上の8割を構成しているという法則のこと。