行間の記録

ひとり読みに挑戦中の年長さん「ひばり」と、活字中毒の母「くるみ」の読書の記録。

私もあなたも在りたい自分でいる自由がある - イラストで学ぶジェンダーのはなし/アイリス・ゴットリーブ、野中モモ

ポップなイラストが目を惹く、手に取りやすいジェンダー入門書。

見開き2ページでジェンダーに関するトピックや、重要人物が解説されています。

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イラストで学ぶジェンダーのはなし/アイリス・ゴットリーブ、野中モモ

とても親切に書かれていると思いますが、正直なところ難しくて理解が追いつかないところもありました。でも「わからないことがわかる」体験ができてよかったです。

ジェンダーセクシュアリティって私が思っているより自由で幅が広いものなんだなあと思いました。

 

とくに印象に残ったところを挙げておきます。

  • 科学者たちは「身体的な性別は男女で二分できるものではなくスペクトラムである」という考えになり始めている ← なんとなくそうなのではと思っていたので霧が晴れたような気持ちになりました。
  • 多くの人が出生児の性別としているのは、生まれた時(または生まれる前)に医師などによって主に外性器の状態から割り当てられた性別 ← 血液型みたいに生まれた時には調べないことになっても良いのではと思いました。
  • ひとりの人のなかでも、ジェンダーセクシュアリティは日によって、時期によって変わることもある ← これは本当に想像もしたことがなかったので目から鱗。自分も自由になれた気がしました。
  • 「三人称はshe/herにしてほしいけど、自分はboy」 ←一見矛盾しているようだけれど、その人を表すのにこれが的確なのであれば、これ以上ない表現のように感じました。

 

女性が自虐的な笑いを取る言葉として「女捨ててる」というのがありますが、本当に「女であることを辞めたい」と思ったことがある女性が意外に多いのではないでしょうか。

この本を読んで、私はいつでも「女性であることを辞める」選択をしても良くて、それは「男性になる」こととイコールではないんだなあと感じてとても自由になれた気持ちです。