行間の記録

ひとり読みに挑戦中の年長さん「ひばり」と、活字中毒の母「くるみ」の読書の記録。

らんたろう2in1 らくだいにんじゃらんたろう/尼子騒兵衛

テレビアニメでおなじみの「忍たま乱太郎」。原作者の尼子騒兵衛さんによるお話シリーズです。

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らんたろう2in1 らくだいにんじゃらんたろう/尼子騒兵衛

手に取ったきっかけ

自分で忍たまたちの絵を描くくらい「忍たま乱太郎」が好きなようなので、買い与えてみました。

私自身がこどもの頃から原作・アニメともに好きな作品なので、懐かしさもあり購入へのハードルが低かったです。

原作マンガ「落第忍者乱太郎」は60巻以上あり、買うのも借りるのもたいへんそうですが、お話シリーズはそこまでではないので、とりあえずこちらにしてみました。

私も「落第忍者乱太郎」を30巻くらいまでは持っていたのですが…。処分しなければよかったです。まさか原作もアニメもこんなに長く続くとは思いませんでした。

どのような位置付けの本か

「児童読み物」の入門的位置付けの本です。全ページに挿絵があり、ふりがな付き、わかち書きで書かれています。ただし「2in1」になったことで、文字が4mm程度と小さくなっています。

元々の作品の対象年齢は「6歳〜小学3年生」なのですが、2in1では「小学校中級〜」という表記になっています。

「2in1」というのは、ポプラ社からB5変形判ハードカバーとして出版されたお話が2冊分入っている廉価版シリーズです。

この「らんたろう2in1 らくだいにんじゃらんたろう」には「らくだいにんじゃらんたろう」と「にんタマ三人ぐみのバケモノやしきでおっとっと!!」が収録されています。

元々はB5変形判で出版されたものをB6変形判に縮小掲載しているので、文字の大きさが小さくなっています。地の文の文字の大きさは4mm程度です。ふりがなに至っては2mm程度まで小さくなってしまいます。小さなおばけシリーズ(アッチコッチソッチ)は8mmなので、かなり小さいです。

2in1には「らんたろう2in1」以外に「ゾロリ2in1」があります。書店ではあまり見かけないのですが、Amazonで購入できます。

どのようなお話か

らくだいにんじゃらんたろう

乱太郎、きり丸、しんベエは、忍術学園の遠足に出かけるのですが、持ち物を忘れたり、道を間違えたり。森の中で迷っていると、大泥棒とらさかちょうはんに出会います。

とらさかちょうはんによると、お城にワルワルどうじという大悪党が住んでおり、ワルワルどうじが悪いことをするのは、妖刀「タヌキまる」を持っているからだと言うのです。

とらさかちょうはんが、この「タヌキまる」を盗んでもっと悪いことをするぞ!と意気込んでいるのを見て、放っておけなくなった忍たま3人組。とらさかちょうはんより先に「タヌキまる」を盗み出し、忍術学園に戻ることができるのでしょうか。

にんタマ三人ぐみのバケモノやしきでおっとっと!!

古いお堂で雨宿りをしていた乱太郎、きり丸、しんベエ。「このお堂、あやしいぞ」とお堂の中をよく見ると「この中 見てはいけない」と書かれた戸棚を見つけます。見るなと言われたら見たくなるもの。乱太郎たちが戸棚を開けようとすると、そこに現れたのは…。

年中さんが自分で読んだ様子

「文字が小さい…」と言いながら最後まで読みました。

お話の大筋は理解できましたが、小学校で習うような知識が必要なところがあり、細かいところがよくわかっていない様子でした。

1〜2年生になるとよく理解できるのではないかと思います。

ここまで文字が小さい本を読んだことがなかったので、最初は驚いていた様子でした。漢字は読めないので、ふりがなを読まなければならないのですが、ふりがなは2mmになってしまうので、読みづらそうでした。

それでも「乱太郎!きり丸!しんベエ!」と絵を確認しながら大喜びしていました。「きり丸の顔がアニメと似ていない」という指摘も入れていました。(こちらのほうが原作絵なのですが…。)3人のかけあいがコミカルなシーンでは、なりきって読んでいました。

途中で謎解きのようなものがいくつか出てくるのですが、「磁石のN極が指している方が北」など、年中さんがまだ知らない知識を必要とするものがあり、「さっぱりわからない」という部分がいくつかありました。現時点では説明しても理解が難しいことなので仕方ないと思いました。1〜2年生くらいになると知識もついて、全体を理解できるようになるのではと思います。

全体的には楽しく読み終えたようです。

この本を与えて親が感じたこと

幼児にとって文字が小さいというのはかなり読みづらいのだと感じました。

読み聞かせよりはひとり読みに向いている本です。読む自信がついてきた、小学生のお子さんであれば楽しんで読めると思います。本人は面白いと言っていますが、年中さんには内容が少し難しいと感じました。

かいけつゾロリシリーズのように「情報が多すぎて読み聞かせしにくい」ということはないのですが、読んでもらうより、自分で読みながら謎を解いたり言葉遊びに笑ったりすることに向いている本です。

次に本人に「乱太郎が読みたい」と言われたら、2in1ではなくB5変形判ハードカバーのほうを与えてみようと思います。

 

↓2in1

 ↓B5変形判ハードカバー

 

この本は、年中さんの1〜3月に読みました。その頃読んだ他の本はこちらにまとめています。 

gyoukan-diary.hatenablog.com