行間の記録

ひとり読みに挑戦中の年長さん「ひばり」と、活字中毒の母「くるみ」の読書の記録。

かいけつゾロリとまほうのへや/原ゆたか

かいけつゾロリシリーズは、ひとり読み初心者には難しいのでは…」と思っていたのですが、それを上回る面白さがあるようです。

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かいけつゾロリとまほうのへや/原ゆたか

手に取ったきっかけ

「またゾロリ読みたい!」とノリノリの年中さんのリクエストで図書館から借りて来ました。

かいけつゾロリのめいたいんていとうじょう」を読んでみて、「文字のフォントが色々あって読みにくそうだなあ。もう少しひとり読みが上手になってから与えるのが良さそう」と思ったのですが、本人が「またゾロリ読みたい!」と言うので図書館で借りてきました。

本人が面白いと感じているなら少し背伸びも良いですね。

 

家に帰ってから気づいたのですが、この「かいけつゾロリとまほうのへや」は「かいけつゾロリとなぞのまほう少女」の続編でした。本人に「この本はお話の途中から始まるみたいだけれど良いか」と聞いてみたところ、「それでも読みたい」というので読むことにしました。

どのような位置付けの本か

児童書の入門的な位置付けですが、私は「かいけつゾロリシリーズ」は本を読み慣れているお子さん向けだと認識しています。

また、この本に限って言えば、「かいけつゾロリとなぞのまほう少女」の続編であることや、重要人物としてゾロリシリーズの他の作品のキャラクターが登場するので、ゾロリシリーズを複数読んでいたり、アニメをたくさん観てからチャレンジした方が面白いのではないかと思います。

 

ポプラ社によると、「児童読み物」の入門的位置付けの本です。

  • 対象年齢:6歳〜小学3年生
  • 挿絵:全ページにあり。絵の中に文が入っているような構成。
  • 文字サイズ:本文は7mm程度の教科書体だが、様々なフォントや手書き文字あり。
  • わかち書き

かいけつゾロリのめいたいんていとうじょう」の記事で指摘したとおり、文字の大きさやフォントがたびたび変わるので、本を読み慣れていないお子さんには少し読みにくさがあると思います。

どのようなお話か

この本は「かいけつゾロリとなぞのまほう少女」の続編です。

ゾロリたちは魔法使いの少女、ネリーと行動を共にしています。ゾロリはネリーが探している、どんな魔法でも使える「グルンロッド」という杖を共に探し、みつかり次第横取りしようと企んでいたのです。しかし道中で、グルンロッドの持ち主、悪い魔法使いくろマントの罠にはまり、ノシシが谷底へ落とされてしまいました。

ゾロリたちは、グルンロッドを手に入れノシシを蘇らせるため、くろマントのアジトへ向かいます。橋のない谷を渡って入り込んだアジトでは、自称魔法使いのインチキマジシャンたちがゾロリたちを待ち受けていました。

ゾロリたちはマジシャンたちの繰り出す謎を解き、グルンロッドを持つくろマントの部屋にたどり着きます。魔法使いだと思われていた、くろマントの正体は…?

年中さんが自分で読んだ様子

ゾロリシリーズは2冊めですが、存分に楽しんでいました。言葉に対する興味関心も以前より上がってきたようです。ひきつづきゾロリシリーズを読んでいけそうです。

お話の途中からですが、楽しく読み終えました。くろマントの正体が「ゾロリシリーズでおなじみのあのキャラクター」というファンサービス的なところがあるのですが、そのキャラクターのことはアニメで見て知っていたようです。

謎解きの部分も、積極的に解いてみようとしていて、ヒントを与えたら自分で解くことができました。

言葉に対する興味や関心が上がって来たようで、「ひざをつく」などの慣用表現に対して、絵を見ながら真似をして、どのような気持ちなのか確認していました。まだ言葉を説明しても、説明が難しくて理解しきれないことも多いので、このように身体をはって理解するのは大切だと思いました。

この本を与えて親が感じたこと

読むことだけでなく、言葉に対する向き合い方に成長を感じました。謎解きもできたので驚きました。図書館の本は謎解き部分のネタバレに注意です! 

かいけつゾロリのめいたいんていとうじょう」を読んだ時に、「ゾロリシリーズはもう少し成長してから読むものだな〜」と思ったので、あまり気が進まなかったのですが、与えてみたら成長を感じられて驚きました。

謎解きは難しくてできないだろうと思っていたのですが、少しヒントを与えたらあっさり解けてしまいました。レベルがちょうど良かったようです。1問、ページを折ると答えがわかる謎があるのですが、図書館の本なので折り目でわかってしまったようです。

私自身はかいけつゾロリシリーズについてよく知らなかったのですが、こどもにとっては本当に面白いんだなあと改めて思いました。

 

余談ですが、くろマントのアジトにいるインチキマジシャンたちが、ヤギー・シロー(マギー司郎)、ミャリック(Mr.マリック)、プリンセス・ニャンコー(プリンセス・テンコー)という名前で、2004年初版時は小学生に人気、もしくは当時の親狙いの小ネタだったのかもしれませんが、今の若いお母さんは元ネタを知らないのでは…と思いました。こういうの難しいですね。

 

 ↓今回の本はこちらですが…

 ↓「なぞのまほう少女」を先に読んだ方が、お話がわかりやすと思います。

この本は、年中さんの1〜3月に読みました。その頃読んだ他の本はこちらにまとめています。 

gyoukan-diary.hatenablog.com