ハンバーガーぷかぷかどん/角野栄子、佐々木洋子
この記事は「年中さんの冬の読書」のうちの1冊の記録です。
またまた、角野栄子さんの「小さなおばけシリーズ」(おばけのアッチコッチソッチ)の中の1冊です。やはり年中さんにとって読みやすいようです。
手に取ったきっかけ
うちの子はもうすっかりアッチのことが気に入ったようなので、 図書館に行った時に借りられるものがあれば借りてくるようになりました。「ハンバーガー?ぷかぷか??」とふしぎなタイトルにも魅力を感じたようです。
どのような位置付けの本か
小さなおばけシリーズは、「自分で読むなら5歳から」と設定されている、小学校低学年向けの読み物シリーズです。文字の大きさは約8mm、すべての見開きに挿絵入りで、まさに児童書の入門におすすめです。
「おばけのアッチ ほっぺたぺろりん」の記事にも書いたのですが、小さなおばけシリーズのアッチのおはなしには、主に1980年代〜1990年代に書かれた「アッチとエッちゃんのおはなし」と2010年代から始まった「アッチとドララちゃんのおはなし」があります。本作は前者のエッちゃんが出てくるお話です。
どのようなお話か
ある日エッちゃんが、アッチのもとに、迷子のこどもを連れてきます。「プラリ、プラリ」とふしぎな言葉で泣いてばかり。どこから来たのかもわかりません。おばけのくせに不甲斐ないとボンにいじわるを言われたアッチは、迷子を励まそうと奮闘します。
ハンバーガーを作って食べたら元気になるかも!とアッチはみんなにハンバーガーを振る舞います。すると迷子はハンバーガーを見て大興奮。あっという間にハンバーガーを空飛ぶ円盤に見立てて宇宙へ帰って行きました。
年中さんが自分で読んだ様子
児童書を読み慣れて来たようで、とくに躓く箇所もなくすらすらと読むことができました。とくに、小さなおばけシリーズは前のめりで読みたがります。読書の楽しみはすっかり身についていて、読むことに自信がついて来たようです。
内容もよく理解していて、親がついていなくてもひとりで読んで理解できそうに思いました。
ところが、肝心のオチの部分の理解で予想外の障壁が現れました。令和キッズであるうちの子には「宇宙人は空飛ぶ円盤に乗っている」というイメージがあまりないようで、なぜハンバーガーに乗って宇宙へ帰るのかふしぎでしょうがないという様子でした。
ここがわからないと面白くないかというとそうでもないのですが「なぜハンバーガーなのか」という点がわからないとなると、面白さが目減りしているのではないかと思いました。
私自身は、この作品が出版された1985年にこどもだっだので、「空飛ぶ円盤」と「ハンバーガー」は人気のモチーフだったことをよく覚えています。こどもの目線に立っておはなしが作られたということですね。
この本を与えて親が感じたこと
今のうちの子には、小さなおばけシリーズの難易度は合っていると感じています。親のいないところで完全にひとりで読むこともできそうです。
ただ、「アッチとエッちゃんのおはなし」は、もう少し世の中のことが色々わかってからのほうが楽しめる幅が広がるような気がしています。
次はアッチ以外のコッチやソッチのおはなしを与えてみたいと思います。
小さなおばけシリーズ(アッチコッチソッチシリーズ)の他の本についてはこちらにまとめています。
この本は、年中さんの1〜3月に読みました。その頃読んだ他の本はこちらにまとめています。